当サイト管理者が所属する研究室(京都大学大学院工学研究科化学工学専攻プロセスシステム工学研究室)において,学生に読んでもらうために用意した書籍を紹介します.
ここでは,研究室の本棚に並ぶ安岡正篤の著作を紹介します.人間学・東洋哲学を尊び,日本の政財界にも多大な影響を与えた碩学に学びましょう.
青年の大成―青年は是の如く 著者: 安岡正篤 高校生・大学生に是非とも読んで欲しいと思う. 如何に生きるべきかということを,多くの実例を交えながら,わかりやすく説いている.必ずや,心に響くことが見付かるだろう.もちろん,何が心に響くかは,人によって,読むときによって,それぞれ異なるに違いない. 本書では,人間にとって最も大切なのは「徳」であり,徳性を身に付けるために修練しなければならないと説く.では,人間として自己を錬成するために必要なものは何か.それは3つあるという.寸暇を惜しむこと,私淑する師と良い友人を持つこと,そして,愛読書を持つことだ. この他にも本書では様々なことが記されている.日本の教育の失敗についても厳しく指摘がなされているが,その中から,次の文章を引用しておきたい.世間体の良い大学に通う学生には,肝に銘じて欲しいからだ. 大学を出た人は偉いというように理解されまして,なるほど大学を出た者は頭も良く才気もありますが,人間の本質的な修行をしていない秀才という人々が沢山卒業しまして,そういう人々が指導者となって,近代の組織を動かしましたからその支配制度は,諸事にわたってまことにスマートで器用でありますが,人間として最も大切なことをとり残しております.これは日本の深刻な教育の失敗であります.
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知命と立命―人間学講話 著者: 安岡正篤 人間を支配する因果律を知り,自分の運命を創造する理法を説く.
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