学会参加に関するアドバイス

国際会議などの学会をより楽しむための，ちょっとした心掛けを紹介します．

とにかく積極的に

学会に参加するなら，発表するのは当然です．さらに，会場で一番目立つくらいに質問しましょう．それぐらいの積極さが必要だと思います．名前を覚えてもらう王道でもあります．

ウェルカム・レセプション

国際会議には，超有名人や学生など様々な人達が参加します．通常，会議開催前の夕方に開かれるウェルカム・レセプションは，海外の知人を増やす良い機会ですので，積極的に活用しましょう．国際会議の経験が少ないうちは，当然知らない人達ばかりです．英語で楽しそうに話している人達の輪の中に割り込んで行くのは大変です．しかし，国際会議の経験が少ないのは，あなた一人ではありません．世界各地から国際会議に初めて参加するという学生も来ているはずです．そういう人達も，有名な研究者の輪の中には入りづらく感じていることでしょう．自分から積極的に声をかけてみましょう．きっとニコッとした笑顔で答えてくれるはずです．

国際会議に参加している人達を見ていると，平均して日本人より英語が下手な国民は地球上には存在しないと思えますが，それでも，ネイティブでない人達はやはり英語に苦労していたりします．下手でも大丈夫です．頑張って話せば，頑張って聞いてもらえます．レセプションで，写真で顔を見たことのある有名人を見付けたら，自己紹介して自分を売り込んでおきましょう．最も確実なのは，自分の指導教官に紹介してもらうことです．教官を有効に活用しましょう．間違っても，日本人だけ，しかも同じ大学出身者だけで，閉鎖的集団を作ってしまうことのないように．

バンケット

会議期間中に，参加者全員（または希望者）が一緒に食事をするのがバンケットです．このバンケットでも，日本人同士が集まってしまう傾向が見受けられます．意識して，自分一人で外国人の輪の中に入る努力をしましょう．日本人同士が集まる機会は他にもいくらでもあるわけで，国際会議のバンケットで集まる必要はありません．既に外国人が座っているテーブルに行って，「この席いいですか？」と尋ねれば，ニコっとして「どうぞ」と答えてくれます．後は，自己紹介して着席すれば，そのテーブルの一員です．間違っても，日本人で占拠されそうなテーブルには吸い寄せられないようにしましょう．

あなたがテーブルに座っているとき，意味不明の外国語（英語以外）で話すグループがいたら，どうですか？　あまり気持ちの良いものではないですね．あなたも，バンケットでは英語を使いましょう．日本人同士が内輪で日本語で話をしているのは，同じテーブルに座っている外国人からすれば，気持ちの良いものではありません．完全に日本人だけのテーブルなら良いですが，そうでないなら，日本語は使うべきではありません．さらに，完全に日本人だけのテーブルなら，そんなテーブルに座っている時点で，何のためにバンケットに参加しているのか意味不明です．改心しましょう．

バンケットは着席形式のフォーマルなスタイルで行われる場合も少なくありません．テーブルマナーの基本ぐらいは抑えておきましょう．マナーというのは別に難しいものではなく，相手を不快にさせないというのが原則です．細かなマナーは自分で勉強してもらうとして，最低限，次のことは守って下さい．

同じテーブルに座っている全員に配膳されるまで，料理に手を付けない．

残念ながら，日本人にはマナーの悪い人が目立ちます．大学卒とかなら，一応，社会的には教養のあるべき人物なわけで，基本的なマナーぐらいは身に付けておいて欲しいものです．会議のバンケットに限りません．身近なところでは，結婚披露宴なんかでもそうです．